梅雨が明けて、熱中症対策がますます必要ですね。

水分が不足すると脱水になり、ひどくなると意識がぼんやりする「せん妄」が起こります。 日付や場所がわからなくなり、つじつまが合わない言動になり、幻覚が出ることもあります。 せん妄は認知症の症状によく似ていますが、認知症ではありません。 脱水によるせん妄は水分補給で改善しますが、認知症の症状は水分補給では改善しません。

「1日:1500ml以上の水分摂取で、認知症の約80%の人の症状が改善した」という一部データが出ております。
「なぜ、水分摂取で認知症の症状が改善されるのか」?
「水分を十分に摂取すれば、血管を通して体中に水分が行き渡り、脳内の血流が促され、神経細胞に栄養素や酸素が届けられることによって脳が活性化、意識の覚醒水準が上り、認知機能が高まる」と推測されています。

同時に体を動かす(筋肉の収縮機能運動)ことを促すと脳の神経伝達物質の1つであるアセチルコリンが分泌されやすくなり、

いわば、筋肉が収縮しはじめると、
運動神経と筋肉の接合部である神経筋接合部から、安静時の10万倍のアセチルコリンが体内に分泌されるのを利用して認知機能を活性化できないか?ということですね。

また、神戸大学の筋肉にまつわる研究の一つに下記のものがあります。

ポイント

  • 細胞内のカルシウムの濃度は通常低く保たれていますが、筋肉を動かさないと筋肉細胞の中のカルシウム濃度が一層低くなり、これが筋肉量を減らす原因になることを世界で初めて明らかにしました。
  • この際には、Piezo1、KLF15、IL-6という3つのタンパクが順番に働くことを発見しました。
  • 筋肉量が減少すると運動能力が低下するだけでなく、様々な病気にかかりやすくなります。今回の発見は、筋肉減少に対する治療薬の開発に繋がる可能性が期待されます。

筋肉が減少すると、運動能力が低下するだけでなく、様々な病気にかかりやすくなり、寿命の短縮にも繋がります。加齢による筋肉の減少と運動能力の低下は「サルコペニア」と呼ばれ、高齢者が増加し続ける我が国で、大きな問題となっている健康上の問題です。

運動やトレーニングによって筋肉量が増えること、逆に動かないと筋肉量が減ることは良く知られています。筋肉が減ると運動しにくくなり、運動しなくなるとさらに筋肉が減るという悪循環が生じます。また、入院や手術などによってベッドの上で安静を強いられることがきっかけとなり、このような悪循環が一気に加速することもあります。このような悪循環を断ち切ることのできる薬剤の開発が期待されています。

動かないと筋肉が減るメカニズムは良くわかっておらず、運動という筋肉を増加させる刺激がなくなるために筋肉が減少するという仮説も提唱されていました。小川教授らは今回の研究で、筋肉が動ないと細胞内のカルシウム濃度が低下し、それが筋肉を減らす引き金となることを発見しました。また、その際に重要な働きをする3つのタンパクの役割をつきとめました。(神戸大学:タイトル“A Piezo1/KLF15/IL-6 axis mediates immobilization-induced muscle atrophy”)

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